2009年9月29日火曜日

Massive Attack 覚え書き



●Massive Attackと言えば思い出す'92年の初めてのアメリカツアーの映像。
●なんと彼らはターンテーブルとミキサーのみのラバダブ・スタイルでライブ。Horace Andyらもいたけどびっくりするほど客に受けていなかった。
●このツアーは大失敗だったらしく、実際ミネアポリスではステージの途中で主催者からステージの幕を下ろされるほどだったらしい。
●この失敗がその後のMassive Attackに大きく影響を与えたのは言うまでもない
●その後、Massive Attackはアルバムを完璧に再現するライブバンドを作りライブするようになる。
●その成果は"Mezzanine"の後のロイヤル・アルバートホールのライブ(ブート有り)を聞けば分かるとおりHIP HOP,REGGAE,ELECTRONICAをルーツとするバンドが出来るものとしては完璧なもので有り、ロックも含めて多くのバンドに影響を与えるまでになった
●その頃、あるバンドから「あなた達のような音にしたい」とプロデュースを依頼されるが「あなた達だったら自分たちで出来るはず」とお断りする。そうして出来たアルバムがRadioheadの"Kid A"で、そのアルバムがその後のロックバンドを大きく変えたことは言うまでもない
●Massive Attackはその後、ライブでの演出や演奏力などをどんどん強化しており、大きなフェスのヘッドライナーになる程までになった。
●それでもアメリカにはやはりトラウマが有るらしく、8年とか5年とかごとにしかライブしていない。
●自分も"100th Window"リリース後にマンチェスターでライブを見たけど、大きな会場で満員なのにライブ中もみんな別に強烈に踊ったりする訳でもなく、薄~い膜の中に包まれてそこでふわふわとしながら感覚を共有しているような感じがとても21世紀。かつてのピンクフロイドってこんな感じだったのか、と思ったりした。
●なんにしろ、現在のMassive Attackはレコーディング・アーティストと言うよりは、強力なライブが出来るバンドで有り、メンバーも今はライブという場でどこまで出来るのかということに主眼を置いているように思う。
●それも最初のアメリカでの失敗が原因なのだが、たいていのグループはそこでぽしゃったり、小さいクラブという世界での成功に引きこもったりしてしまうのだが、そうならなかったのはやはり才能なのだろう。

2009年9月17日木曜日

2009年9月13日日曜日

3分間レボリューション

数日前のビートルズに関しての文章は雑誌も他の人が書いているものも見ないで書いた。その後いろいろな人が書いたり、言ってたりするのを見たがほぼみんな同じポイントを指摘していたので今回のリマスタリングがどれだけビートルズ・ファンが聞きたかったポイントをクリアーにしてくれたのかと再確認出来て面白かった。あとあれだね、ビートルズ=優等生 という昔からよく見る図式はステレオ・ミックスによる功罪だと思った。ステレオだといろいろ実験した先進的なロックバンドくらいのもんだが、モノを聞いたら 同時にものすごくグルーヴするロックバンドであったことが分かると思いますよ。

などと先週から親父たちが急にビートルズ、ビートルズと言いだしているのでうんざりしている人たちも多かろうが、ニルヴァーナのカート・コヴァーンが"With The Beatles"を繰り返し繰り返し聞いていたという話はいかがだろうか?

カートがこういう音楽をやりたくて"With The Beatles" を繰り返し聞いていたというのは有名な話だが、ニルヴァーナの"Smells Like Teen Spirit"こそまさに"With The Beatles"な曲だ。シンプルなリフと急進的なリズム感覚が3分繰り返されることでその時代の若者の中でくすぶっているものを代弁しているような気にさせてしまう。

人はそれをポップスと呼ぶ。

問題だったのはニルヴァーナのいた場所がポップスを否定する場所だったことだ。その軋轢で結局自殺してしまったのだと思う。それに対して人はいろいろ言うだろう。

でも俺は言う。てめぇらポップスをなめるなよ、と。

かつて人はロックで世の中が変わると思っていた。もちろんそんなことは無かった。でも、人の心は3分で変えることが出来る。それは今では誰でも知っている。ポップスとはそういうものだ。そしてそんなポップスを書ける才能を神は誰にでも与えなかった。カートはそれに選ばれたけど居た場所が悪くて追い詰められた。その後、ニルヴァーナの元メンバーがFoo FightersになってCheap Trickみたいな曲をやったりしてる軽さを受け止める素地が有ったら死ななくてよかったのにね。

ということで神は3分の偉大なポップスを書ける才能を間違った場所の人に与えてしまうことが有るけど、日本で言うと俺が思うのはゆらゆら帝国の人だ。正直、名前も知らないけどあのギターの人が本当にやりたいのは60年代や70年代の日本のサイケデリックなのだろうけど、その曲の端端にはポップスを作る才能を感じる。彼らの曲がバラエティーのテーマに使われたのは偶然ではないはず。ここ最近はそこから遠ざかろう遠ざかろうとしているみたいだけど、いっそ開き直って歌謡曲とか書いたらすごいいい曲書きそうなんだけどなぁ。

V∞REDOMS(BOREDOMS) BOADRUM 9 動画リンク

September 09 09 NY NY
http://www.youtube.com/watch?v=xPmUGtY5Tdk
http://www.youtube.com/watch?v=AQDOQbf0e8s
http://www.youtube.com/watch?v=IUVzrdeILqo
http://www.youtube.com/watch?v=t0IVdWz-d3A
http://www.youtube.com/watch?v=PIxqVcpzWuY

別カメラ1
http://www.youtube.com/watch?v=L3YqE66Up80

別カメラ2
http://www.youtube.com/watch?v=HE0ehje0JYc

別カメラ3
http://www.youtube.com/watch?v=nwmgv0f7GPU

リハーサル
http://www.youtube.com/watch?v=0SL7hytgH7A
http://www.youtube.com/watch?v=URAb330zWfI
http://www.youtube.com/watch?v=oGvNKr1QEAs

バックステージ
http://www.youtube.com/watch?v=qX7oU31t4bo

写真とレビュー
http://www.brooklynvegan.com/archives/2009/09/99_pictures_9_r.html

September 11 09 Troy NY

http://www.youtube.com/watch?v=avhC3wBnTxw
http://www.youtube.com/watch?v=Q7sir6xz__4
(ギターは誰なんだろう?)

http://www.youtube.com/watch?v=q5AR0V5Lv8c
http://www.youtube.com/watch?v=_K8cKp6_APM

September 13 All Tomorrow's Parties 2009 festival at Kutshers Country Club in Monticello, NY.

http://www.youtube.com/watch?v=_-PioQZJUBA
http://www.youtube.com/watch?v=5LlXN0zPuqM
http://www.youtube.com/watch?v=zSZWbqxHOek
http://www.youtube.com/watch?v=ydYLSP2WJ4Q

Part13まで有る(1時間以上。たぶんフル動画。保存しておいた方がいいよ)

http://www.youtube.com/watch?v=Dytjcy9YUs8

http://www.youtube.com/watch?v=4BMncSSRpYc
http://www.youtube.com/watch?v=LIjcKksmi4U
http://www.youtube.com/watch?v=h59j_OmyPJU
http://www.youtube.com/watch?v=Hd3w1nkXSkI
http://www.youtube.com/watch?v=Nd87zW-Zrc0
http://www.youtube.com/watch?v=_Jo7e7mgSKk
http://www.youtube.com/watch?v=OuJqwUTQ0OE
http://www.youtube.com/watch?v=2iQlja0TGog
http://www.youtube.com/watch?v=Dy6RvuHitBE
http://www.youtube.com/watch?v=anGNCx42Jaw
http://www.youtube.com/watch?v=anGNCx42Jaw
http://www.youtube.com/watch?v=zbH2Gar13A4
http://www.youtube.com/watch?v=q1ZXIHmOwfE

Rolling Stone誌でATPのBEST IN SHOWに選ばれました
http://www.rollingstone.com/news/story/30084647/all_tomorrows_parties_2009_who_rocked_the_catskills_the_hardest


BOADRUM 10月大阪で
http://www.namura.cc/art-meeting/vol03.html

2009年9月12日土曜日

まともにはいられない

まぁ、出るというなら聞いておきますかくらいに思っていた、Beatlesのモノボックスだが、聞き始めたら冷静ではいられない。

なんと言ってもビートルズ・ファンというのはことあるごとにレア音源という名の不良品をつかまされたりしてきているのである。特に前の「LOVE」というアルバムがひどかった。あれでもう今後リリースされるビートルズには期待出来ないと思った。

ということで、モノミックスはLPを録音したものを持ってるけど、音が良くなったというなら聞いておきますか、くらいに思っていた。

でも全部違った。

4年かけたというリマスターは本当に素晴らしかった。特にポールのベースの音や、ジョンの声の微妙なニュアンスなどファンがここクリアーに聞きたかったというポイントがすべて聞きたい状態に。

そして、モノミックス。今まで勘違いしていたのは、モノミックスのLPでも、それをステレオのカートリッジで拾ってしまったのはモノじゃないのだ。ヘッドフォンで聞くと真ん中に音が集まってしまって左右が空いてしまう。それが今回はCDなので広い平地に音が広がっている感じがモノなのに味わえる。今までモノだと思っていたものがそうじゃなかったのだ。モノというのはここまで広がりの有って、豊かな表現の出来るものだったということを初めて知る驚き。フィル・スペクターは正しかった。

特にMagical Mystery TourとかSgt Pepper's とかはモノを聞いた後にはステレオは聞けない。なのにこのモノボックスが限定で、すでに入手困難感が出ているのはどういうことか?本当のビートルズはここにしかないと断言出来る。とにかくどうにかして買っておくべき。

2009年9月11日金曜日

200万円vsレゲエ

車のシステムを新しくした。

今まで予算の関係でしかたなくパワード・ウーファーを使っていたのだが、今回、パイオニアの昔のTS-WX1600Aというウーファーを手に入れたのでそれにチェンジした。それにスピーカー・ケーブルを直につないで電源を使わないでバックロードフォーンを鳴らすことに。

上の文章を要約すると、今まで電気の力を使ってベース音を強調して鳴らしていたのだが、それをスピーカーから出る音をバックロードフォーンというトンチを使うことで低音を自然に増幅させることに成功した。以上。

前にも家でバックロードフォーンのスピーカー(CORAL製)を使っていたので、そうなるだろうと分かっていたが、バックロードフォーンを使うとレゲエのベースが本当に気持ちよく鳴る。日本のサウンドシステムでもベースのスピーカーはバックロードフォーンというトンチが使われているのでみなさんも見たこと有ると思うが、これで鳴らすと本当にオーガニックでいいベースの音が聞こえるの。

いきなりレゲエが気持ちよくなって、気分も上昇。発作的にドライブに行きたくなる。たぶん長野くらいまでは平気で行けるな、今なら。

しかし、レゲエというのは不思議な音楽だ。

昔、働いていた店はいわゆる古いハイエンド・オーディオをたくさん置いている店だった。コンピューターじゃない方のマッキントッシュとか、タンノイとか、JBLとかそういうのがたくさん有って、それを社長がいない間に"チェック"と称してあれこれ組んで遊んでいた。本当にアンプとスピーカーの組み合わせによって音が全然違うので面白かった。

で、その中でこれぞ自分の中でベストという組み合わせが有って、ターンテーブル、カートリッジ、コントロール・アンプ、パワーアンプ、スピーカー、ケーブル全部合わせると200万円というセットだった。それでも安いというのがハイファイの常識。これでヒップホップとか、ハウスとか、テクノとか大音量でかけてた。"チェック"と称して。

その中でシステムに負ける音楽というのがたくさん出てくるのだ。テクノとかはいい音になればなる程物足りなさを感じるし、ヒップホップもアーティストによって音の出方が全然違う。東よりも西の方が音がいいことを確信したのもこの時。しかし、レゲエだけはどんなシステムでも絶対に負けることが無かった。それが60年代でも、70年代でも、レゲエはどんな高級なシステムでもぐいぐいといい音でついてくる。

つまりその時代ですでに「いい音」というものの確信がレゲエの中に有ったのだ。

これは驚愕するべき事実。他のカリブの島の音楽、カリプソやサルサにはここまでのいい音という意識は無かった。なのにジャマイカだけは自分でシステムを作ってまで「いい音」を追及していた。

俺はそこに神の意志を感じる。

ジャマイカだけに神はそれを与えた。その理由は神だけしかしらない。

しかし、ジャマイカの作った「いい音」はニューヨークやロンドンや世界のあちこちに広がり、それがヒップホップになり、ハウスやテクノになって「今の音」になったという事実。

そして、すっかりオーディオ・マニアになった自分が車の中で、家で大枚をはたいてでも追い求めるのは、いわゆるオーディオマニアが求めるハイファイではなくて、60年代や70年代にジャマイカで鳴っていた音の再現。そこに近づくことというのはキリスト教徒が神に近づくために祈りを続けるのと一緒。そこに近づくことが音楽の神の意志だと思うからだ。

2009年9月7日月曜日

プログレと抒情派フォークの接点

今日はネタが無いので今まで思っていたが、誰に言ったらいいか分からなかったので人に言えなかったことを書きます。

「いちご白書をもう一度」という曲がありますよね。あれの元ネタはピンク・フロイドの「Echoes」。そして曲名は知らないけどちょっと前にCMで流れていたビリーバンバンの曲の元ネタはKing Crimsonの「Moonchild」。

だからどうした!

2009年9月6日日曜日

世間ではまぬけに見えるものにこそ、この世の真理に通じている!

杉作J 太郎:3か月前鬱で死にたくなったが、風呂でガンダムSEEDの物真似をしていたらすごくうまく出来たので、すぐ誰かに聞かせなきゃと思って鬱を脱出した。←これを知って数カ月前のタマフルの杉作J太郎ゲストの回を聞き直すとSEEDの物真似が死を逃れた男の魂の叫びだったことに驚愕する。

2009年5月23日

2009年9月3日木曜日

怖い話(DJ編)

歳をとるもんではないなぁと思った。

先日、こだまさんのライブで歌った歌はどこかで聞いたことが有るな、と思って思い出していたが、結局、メロディーが似ているということから出た結論が「吉田拓郎」であろうということになった。もちろん違っている。ネーネーズだ。去年沖縄に行った時にライブで見たことあるのだ。それ以前に、タイトルも間違えている。「小銭の花」じゃなくて「黄金の花」だ。それにこの曲は2006年の「MORE DUB STATION」でやっている。

経験としていろんなものに触れると、これ知ってるとすぐに反応するのだが、それが何で有ったかがすぐに出なくなっている。こういうブログを書いていても誰かの言葉を引用しようとするのだが、それが誰の言葉だったか思い出せない。そのうち、それが本当に誰かの引用なのか、自分で捏造したものなのかすら怪しくなる。

歳はとるものではないなぁと思った。

歳をとるものではないなぁと言えば、まだ20代だった頃の話だ。自分よりも年上のある有名なDJを聞きに行ったのだが、前のDJから変わってその人の番になると、イコライザーのハイを思いっきり上げるのだ。DJ中にもどんどんハイを上げてくるので音がキンキンして痛い。当然、また一人、また一人とフロアーから人が消えていく。でもそのDJはなぜ自分のDJ中にフロアーから人が消えていくのか分かってない。俺は思った。この人は耳が悪くなっているのだ。

すでに20代と40代では聞こえる音域が違うという話を前に聞いた。20代が普通に聞こえている高い音域が40代では聞きとれなくなっているらしい。そのDJも長くクラブでDJをしているうちに普通の人よりも早く耳が悪くなってしまったのだ。だからどんどんハイを上げてしまう。若い子はその音に耐えられなくてフロアーから去っていく。

選曲がどうの、つなぎがどうのという以前の段階でDJとしてスクラップになってしまう恐怖。

どうです?この話を聞いたら今度自分がDJをする時にハイのつまみを上げれなくなるでしょう?これが本当の怖い話(DJ編)。

2009年9月1日火曜日

男たちのうつむく夜

この前の日曜日、姫路での野外イベント"最高音響 Special Select"に行ってきました。

最高音響のサウンドシステムの音が素晴らしくてそれだけでも"がん上がり"しましたが、海のすぐそばというロケーションも最高。近くに家が無いので大音量です。自宅のすぐそばでこんな素敵なイベントが有ったことを東京や大阪のみなさんにも是非お知らせしておきたいです。最高音響のイベントはこちらでチェック出来るので来年もしあったら是非来るべき。

うちらはGoma & Jungle Rhythm Section目当てで行ったのですが、それはもう楽しみました。特に最後の1曲は、何かが降りてきているような不思議な感覚がありました。それは'01年のフジロックのV∞REDOMS以来のものでした。

で、その後こだま和文さんだったのですが、
「マイケルジャクソーン、忌野清志郎~、江戸アケミ~、佐藤伸治~」 名前のシャウトの後、1曲目”REQUIEM"。・・・・・これで心をつかまれない奴は俺の友達じゃない。

その後はライブ中にトランペットから出てくる音、ピアニカの音、MC、曲の中の語り、すべてに意味が有った。まったく無駄が無い。ダブという音楽は削っていく音楽だと言いますが、こだまさんのライブは不要なものを全て削って意味だけがそこに有るんだな。

途中で「黄金の花」をこだまさんが歌ったのだが、横をみたら隣で見ていた男が目を閉じてうつむいて今にも泣きそうになっているのを見たらこっちも思わず涙腺がやばくなった。

じゃがたらをリアルタイムで見ていた世代なので、江戸アケミという人に対してものすごい思い入れがあるのだが、あの人はものすごくやさしくて、ものすごく厳しい人だった。そのやさしさは駄目な人間でも駄目なまま受け入れてくれるやさしさで、厳しさは決して説教するのではなく、「あなたにとってロックとはなんですか?」「あなたにとってファンクとはなんですか?」「あなたにとってレゲエとはなんですか?」と問うてくる厳しさだった。問われたら俺達はそれに対して答えを用意しなければならないのだ。

この日のこだまさんには、かつてのアケミと同じものを感じた。というか、こだまさんはアケミのやさしさと厳しさを引き継いでくれているのだと思った。アケミが問うて、こだまさんが問うていることの答えをまだ出せないのだとしたら、俺達はその自分自身にうつむいてしまうしかないのだ。