2009年9月11日金曜日

200万円vsレゲエ

車のシステムを新しくした。

今まで予算の関係でしかたなくパワード・ウーファーを使っていたのだが、今回、パイオニアの昔のTS-WX1600Aというウーファーを手に入れたのでそれにチェンジした。それにスピーカー・ケーブルを直につないで電源を使わないでバックロードフォーンを鳴らすことに。

上の文章を要約すると、今まで電気の力を使ってベース音を強調して鳴らしていたのだが、それをスピーカーから出る音をバックロードフォーンというトンチを使うことで低音を自然に増幅させることに成功した。以上。

前にも家でバックロードフォーンのスピーカー(CORAL製)を使っていたので、そうなるだろうと分かっていたが、バックロードフォーンを使うとレゲエのベースが本当に気持ちよく鳴る。日本のサウンドシステムでもベースのスピーカーはバックロードフォーンというトンチが使われているのでみなさんも見たこと有ると思うが、これで鳴らすと本当にオーガニックでいいベースの音が聞こえるの。

いきなりレゲエが気持ちよくなって、気分も上昇。発作的にドライブに行きたくなる。たぶん長野くらいまでは平気で行けるな、今なら。

しかし、レゲエというのは不思議な音楽だ。

昔、働いていた店はいわゆる古いハイエンド・オーディオをたくさん置いている店だった。コンピューターじゃない方のマッキントッシュとか、タンノイとか、JBLとかそういうのがたくさん有って、それを社長がいない間に"チェック"と称してあれこれ組んで遊んでいた。本当にアンプとスピーカーの組み合わせによって音が全然違うので面白かった。

で、その中でこれぞ自分の中でベストという組み合わせが有って、ターンテーブル、カートリッジ、コントロール・アンプ、パワーアンプ、スピーカー、ケーブル全部合わせると200万円というセットだった。それでも安いというのがハイファイの常識。これでヒップホップとか、ハウスとか、テクノとか大音量でかけてた。"チェック"と称して。

その中でシステムに負ける音楽というのがたくさん出てくるのだ。テクノとかはいい音になればなる程物足りなさを感じるし、ヒップホップもアーティストによって音の出方が全然違う。東よりも西の方が音がいいことを確信したのもこの時。しかし、レゲエだけはどんなシステムでも絶対に負けることが無かった。それが60年代でも、70年代でも、レゲエはどんな高級なシステムでもぐいぐいといい音でついてくる。

つまりその時代ですでに「いい音」というものの確信がレゲエの中に有ったのだ。

これは驚愕するべき事実。他のカリブの島の音楽、カリプソやサルサにはここまでのいい音という意識は無かった。なのにジャマイカだけは自分でシステムを作ってまで「いい音」を追及していた。

俺はそこに神の意志を感じる。

ジャマイカだけに神はそれを与えた。その理由は神だけしかしらない。

しかし、ジャマイカの作った「いい音」はニューヨークやロンドンや世界のあちこちに広がり、それがヒップホップになり、ハウスやテクノになって「今の音」になったという事実。

そして、すっかりオーディオ・マニアになった自分が車の中で、家で大枚をはたいてでも追い求めるのは、いわゆるオーディオマニアが求めるハイファイではなくて、60年代や70年代にジャマイカで鳴っていた音の再現。そこに近づくことというのはキリスト教徒が神に近づくために祈りを続けるのと一緒。そこに近づくことが音楽の神の意志だと思うからだ。