2009年5月8日金曜日

書きたくなる音楽を求めて

7年ほど前に1年ほど音楽についての日記をネット上に書いていたことが有る。

まだブログという存在も知らなくて、毎日HTMLで書いて更新していた。毎日、なんかの音楽をネタにしながら適当なことを書いていたのだけれど、なぜか面白いと言ってくれる人が出てきて、いつの間にか「レコード屋をやっている人」じゃなくて、「インターネットに変な日記を書いている人」として知らない人が俺のことを知っていることになった。

で、レコード屋を辞めた時にその日記も辞めて、人が見えるところで文書を書くこともしなくなった。数年前にmixiを知って昔の仲間に再び連絡を取ってをマイミクにしてもらった。ちなみにマイミクは10人しかいない。そこでごくたまに日記を書いては消したりしていた。

で、またレコード屋をやろうかと思い出して、それならまたオープンな場所で文章を書こうかと思って始めたのが、今みなさんが見てるこれです。しかし、この7年で音楽について文章を書くという行為自体は大きく変わってしまった。7年ほど前、あれほど毎日いろんな音楽について好き勝手に書いていたのに、今は音楽を書くこと自体に難しさを感じている。

今でも新譜をあれこれ買っているし、ネタにしたい音楽が無くなったとかではなくて、

それは例えばこういうことだ。あるバンドの新譜に対して、
「アルバムあんなR&Bの女性ボーカルなんかと一緒に売れ線の曲ださなくたって、彼らなら充分やっていけるのに。正直あの曲でアルバム全体のバランスがおかしくなった。」(特定の曲やアーティストのことではなく今適当に作った)と、前なら書いていたのだがそんなことはもう書いてはいけないらしい。直接、言われた訳ではないが、なんつーの
「みんなこの厳しい業界の中でサバイブしようとして、がんばっているのにその足を引っ張るようなことを言うのはどうなのだ?」みたいな空気があふれているのだ。もう「●●さんの新譜買ったけど、すごい最高でした。みなさんも買いましょう。初回盤にはDVDもついていたし。」みたいなことしか書いてはいけないんだ。

それだったら、あれだよ、昔の日記である人気のあるアーティストの新譜をネタに文章を書いていたら、途中からシャブ中の話になったのが有ったけど、あれなんか今だったら訴えられて文句は言えないレベルだね。

別にサンプルもらってる訳じゃないんだけど、自分で買ったんだけど。アマゾンのレビューでそれをやるなら非難されてもしょうがないけど、自分の日記なのにね。なんつーか、これからアルバムを買おうとしている人たちに「良かった」という感想以外は書いたらあかんのだ。「そんなもんこの業界が大変な時に何してくれてんだ、このボケ」か。別に俺は批評する気はなくて、買ったCDを聞きながら思ったことを書くけど、結果としてその文章が面白ければそれで十分その音楽が面白かったということになるんじゃないのかとか思ってたけど、やっぱり違うのね。その途中からシャブ中の話になる文章も自分のベスト・オブ・日記だと思っていて、全然面白かったんだけどなぁ。

別にこれは日本の音楽だけの話じゃなくて、海外の音楽も今は批評お断りでしょ?昔の音楽についてはみんな饒舌に書くけど、最近の音楽についてはもうどんどん書かなくなってきているのが現状。

それはそれでいい。この業界が大変な時代にあれこれ言われたくないのならそれは尊重するけど、買う/買わない(売れた/売れなかった)だけでしか音楽が判断されないのはどうなのか?選挙じゃないんだぜ。今回は●万枚売れたからノルマ達成、次のレコードも出せる。それで本当に何かが前に進むのかい?前にも書いたけど、その格好悪さのツケは後で回ってくると思うけどね。どうなんだろう。