2009年4月28日火曜日

レコード屋はもう無理だと思った訳 part3

前回の内容から予想される反応を自分で書いてみると、

1. 自分で作った曲を各自が自由にネットで配信したら、ものすごい情報のインフラが起きてしまって、結局ものすごい数の音源のカオスになってしまう。結果としてほとんどの音源はそのカオスの中に埋まってしまって陽の目を見ない。
2. アーティストが曲を直接販売するとしても、いろいろな曲の登録とか法的な手続きとか手間がいろいろかかってしまうので、レコード会社というものが必要とされるし、日頃のスケジュール管理も自分で出来ないのでマネージャーもいるし、経理してくれるプロダクションもいるし、宣伝しなければ自分が新しいアルバムが出たことを知らせることが出来ないのでA&Rもいるし、雑誌とかで取り上げてもらわないといけないし・・・・と考えると結局今の状態が変わることは無い。
3. だいたいレコーディングにどれだけお金がかかるのか分かります?スタジオでレコーディングしたら何百万、何千万円のバジェットがかかるのにその金を個人で用意出来ますか?そうすると、新人バンドはホームレコーディングやデモテープみたいなマスタリングも出来ていないような音源しか発表出来ないし、それにお金を払う人はいないだろう。
4. パソコンで直接と言ってもそんなものやるのは日本の人口のほんのちょっとの割合ですよ。おじいちゃんおばあちゃんがそんなことしますか?音だって悪いし。ダウンロードと言ってもそんなのハードディスクが壊れたら消えてしまうんでしょ?そんなものがレコードやCDの替わりにはならないでしょう?

こんな感じでしょうか?

それで結局7年間なんの進展も無しと。

しかし大きいレコード会社って必要有りますかね?メガヒットが欲しいので朝の情報番組のディレクターをキャバクラ接待とか・・・・ 会社がやることとしてはたぶん間違っていないけど、そんなもん込みで音楽にお金払う必要有りますかね?

自分は昔80年代のパンクが「自主製作盤」を出していた頃から、アーティストが自主流通しているのを見てきまして。あの頃に比べたら今のインディーなんて、
「本当に立派になって、お母さんうれしいよ。」てなもんですよ。80年代に「自主製作盤」がインディーズになってお金とか人間関係とかでダメになってしまったのを間近で見てきたんです。何度も駄目になっていくのを見ながら、それでもいつかメジャーなレコード会社の価値なんてものは無くなって、アーティストが作品をダイレクトにコントロール出来る時がくるんだと思ってきました。それこそが自分にとっての「パンク幻想」なんです。

で、まだ終わってないと。




mp3時代になって、これからは本当にインディー・レーベルの時代だと思っていたのですが、やはり売れて1万枚あたりのアーティストを出し続けるためにはCDを作ることを止めるのは無理のようです。同じアルバム、配信で1500円とCD2940円の間にはものすごい歪みが有る。この歪みが有る間は結局何をやってもうまくいかないんだな。

で、非常に先が見えにくくなる時は物事をすべてレゲエに置き換えると、いろいろと分かるようになるものです。

60年代から70年代のレゲエのリリース量というのは小さな島国で作られたとは思えない程で、自分でもこの辺で一通りすべては見たかなと思っていると全然知らないアルバムとか音源がバンバン出てきたりするので本当にびっくりします。あれは結局、スタジオにアーティストがついて、スタジオがレコードを作って流通させたのであれだけのリリースが生まれたんですよね。あのスタイルこそが今後を生き抜く方法のような気がします。

それでなくても、最小限のマネージメントとインディーからのリリースだけで、理想のスタンスを築いている人たちもいますよね。知ってる範囲でも Blue HerbとかMitsu The Beatとか井上薫(Chari Chari)とか、プロモーションでFM周りなんかしなくてもアーティストとして自分の作品をコントロールしながら、全国に作品を送ることが出来る人たち。あれが自分の「パンク幻想」を終結させてくれる最終形なんだろうけど、あれがもっと普通のものになるにはなにかが必要なんです。その話はまた次回。

(今回で終わるかと思ったら終わらなかったのでつづく)