2009年1月21日水曜日

君の恋人が去って行く音がするけど大した事じゃないよ

君の恋人が去って行く音がするけど大した事じゃないよ



Penguin Cafe Orchestraのファーストに入っている曲。原題もThe Sound Of Someone You Love Who's Going Away and It Doesn't Matter.
大昔、NHK FMの深夜、たぶん「サウンドストリート」のあとの番組でこの12分もある曲がかかって、そのタイトルとともにずっと忘れられない曲となっていた。

Penguin Cafe Orchestraは日本ではセカンドが当時おしゃれな音楽として話題になっていて(自分の中ではそれをおしゃれだと持ち上げていた人たちがそのまま六本木WAVEを支えていたという認識),その後日本ではCafeという言葉がかなり下品な言葉になってしまい、現在ではなかなか全体像が見渡せないバンドとなってしまったが、ファーストはほかのアルバムと別格で今でも好き。このファーストは元々ENOのオブスキュアー・レーベルから黒いジャケットから出ていたせいか、ユーロ・プログレの匂い=死の匂いがするからかもしれない。なんにしろこのアルバムの中の数曲の不穏な空気は今の気分なので、思い出してipodに入れてみたりしていた。

で、最近になってこの人たち今は何をしているのだろうと検索などしていたら、リーダーのSimon Jeffesが死んで、もう10年以上経っていた。全然知らなかった。

最近は昔好きだったアーティストことを検索していると、知らない間に亡くなっていることが多い。音楽雑誌とかいっさい読まなくなって何年も経っているので訃報に接することもあまりないからだ。でもここ最近だけでも、いろんな人が亡くなっているんだな。OdettaとかPink FloydのRichard WrightとかFreddie HubbardとかStoogesのRon Ashetonとか。

昔はミュージシャンの死というのはそのたびに特別な感慨を抱かせるものだった。残されたものがその死にあれこれとドラマ性を見ようとしていたと言ってもいいかも。

それは60年代70年代に死んだミュージシャン、Brian JonesとかJimi HendrixとかJim MorrisonとかJonn Coltraneとか,Mark Bolanとか,Keith MoonとかJohn Lennonとかの亡霊のなせる業なのかもしれない。その後も日本のパンクバンドのメンバーとかKurt Cobainとかいろいろ若くして死んでいく人間はいたし、そのたびに残されたもの(それもその死んだ人間の近くにいなかった人たち)はその死になんらかのドラマ性を見ようとしてきた。

でも最近のミュージシャンは普通に死んでいく。

それはまるで、ちょっと疎遠だった遠い親戚の訃報に接したみたいに。

そして、残された者が思うのは、遅かれ早かれいつか人はいつか死んでいくのだなぁということ。いろんな人が毎日死んでいく。それが当たり前と思ってしまう。それだけ自分も歳をとったし、音楽も歳をとっていった。